2011年10月7日金曜日

すべての本屋はヴィレヴァン化する?


お昼に論文書きの息抜きに、池袋西武までうどんを食べに出かけました。
(→屋上にさぬきうどんの名店「かるかや」があるのです。山菜うどんがおすすめ!)

ついでに、屋上とデパートの連絡階(9階)にある、三省堂書店でよりみち。

そこでリクルートが出している『都心に住む』という本が目にとまりました↓




手に取ってみると、なんか分厚い。
付録が入っているようなのです。

表紙を見てみると↓


こんなものがついているというのです。
まぁ、とりわけ必要じゃないけどあったら便利、というものです。

それで本の値段を見てみると↓



まじ? 

この付録がそこらへんで売ってたら1000円といわれてもおかしくないんじゃないか?


雑誌の内容自体にも興味がないわけじゃなかったし、とりあえず買ってみました。


◆◇

その雑誌を読みながらふと、紙の雑誌を買うのは久々だな、と思いました。

数か月前にiPad2を購入してから、もっぱら雑誌はiPadで読んでました。

本屋にいってお目当ての雑誌を立ち読みしてから、iPadでデジタル雑誌を買う、なんてこともよくやってます。

なぜ、今日、僕はひさびさに紙の雑誌を買ったのか。
それは「おまけ」が付いていたからです。

いま多くのファッション雑誌などでは、ポーチやらバックやらの付録をつけることが一般的になってます。(→付録つき女性誌

一流ブランドのそれなりのクオリティの小物がおまけでついてくるのです。それでも値段は1000円以内と、おまけなしの雑誌の価格と大差はないです。

もっと驚きなのは、ブランドムックなるものです。

雑誌のようなかたちの箱のなかに、バックやら服やら小物やらが入っている。
これはもはや雑誌ではない、ですよね・・・。

今日僕がいった池袋西武の三省堂にも、レジ近くの良い場所にブランドムックのコーナーが設置されてました。

◆◇

ふと、本屋は雑貨屋として生き残っていくしかないのではないかという考えが浮かんできました。

おまけ付きファッション雑誌はまだしも、ブランドムックはもはや本というよりは雑貨に近いものです。

僕はほとんどの雑誌をiPadで購入していますが、今後このような人がどんどん増えていくのは間違いないでしょう。

デジタル書籍・雑誌の時代に、リアル書店が紙の書籍・雑誌を買ってもらうには、デジタル書籍にはない付加価値をつけなくてはなりません。

僕は、おまけつき本、雑貨本というのは、デジタル書籍にはないおもしろい付加価値をつけているなーと思います。(もちろんコスト的には厳しいでしょうし、長続きはしないと思いますが)

と、考えると、今後おまけつき本やら、雑貨本が増えていくと、本屋はどんどん雑貨屋に近づいていくのではないか、とも考えられるわけです。

◆◇

あれ、雑貨+本屋ってすでにそういうコンセプトでやっているお店ありますよね・・・。

「遊べる本屋」、ヴィレッジ・ヴァンガード。

僕は多くの本屋で雑貨本が増えていけば、多くの本屋がヴィレ・ヴァンみたいになってくれるんじゃないかとひそかに期待しているのです。

そしてそのうち、本というのはその流通量のほとんどがデジタルになり、紙の本は内容以前に物自体として価値を持つ「おしゃれグッズ」と化すのではないかと、そんな妄想もふくらみます。「本の雑貨化」、とでもいいましょうか・・・。

そうなったときに、本屋はもはや雑貨屋に近いものになり、となると、それはヴィレ・ヴァンそのものなんじゃないかと。

紙の本というものに価値がなくなったときに、リアル本屋さんが生き残るには、ライフスタイルと本をうまく絡めるヴィレ・ヴァン的戦略をとるということもありうる気がするのです。

まぁこんなのはただの思いつきですが、書籍・雑誌のデジタル化は否応なく進み、本屋さんの経営が厳しくなることは間違いありません。

HMV渋谷店がなくなったように、紀伊国屋新宿店がなくなる可能性だって、僕はあると思います。
いずれにせよ、本を中心とする商業圏・文化圏は大きくかわっていくと思います。

◆◇

雑誌おまけ、開けてみました。

なんかすごい立派!

買ってよかった(笑)

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