先週の金曜日、非常勤先の同僚の先生に声をかけていただき、
社会人主催の勉強会に参加してきました。
アジアの話をすれば内容はなんでもありという研究会で、
今回のテーマは「三等船客のアジア」でした。
おもしろそうでしょ?(笑)
会場に行ってみると、だいぶ年齢層は高め。
大手総合商社を定年された方が多く、
皆さん駐在で長くアジアにいた経験を持っておられました。
さて、今日はその勉強会で、「こんなおいしい思いをした!」という話です。
1.研究会に参加していた学生は僕1人。いるだけで目立つ。みんな質問なども譲ってくれる。
2.研究会の参加費は学生なのでタダ。社会人でも20代なら500円、(僕は社会人と学生の中間なのですが、ご配慮によりタダで済みました)
3.懇親会でも目立つ。年配の方は若い人と話すことに飢えているようで、入れ代わり立ち代わりで色々な方が話しかけてくれる。さまざまな興味深い話を聞けましたが、一番おもしろかったのは、商社時代にマハティールとクアランプール空港をつくった、という方のお話でした。
4.懇親会の会費も学生割引。さんざん飲んで食って1000円。
5.懇親会後もおいしい。懇親会のあと家に戻ると、懇親会でお話しした方から早速メールが。「先ほどのうちが主催するセミナーの話です。満席と言いましたがもしかしたら空きがでるかもしれないのでエントリーしませんか? ゴリ押ししてみます」との超ありがたいお申し出をいただく。
6.そもそも勉強会に誘って下さった同僚の先生は69歳のグローバル企業OB。大学の懇親会でお話ししただけなのに、すぐに勉強会のお誘いをくださいました。
1つのイベントでこれだけおいしい思いをしたのは生まれて初めてかもしれません。高齢化社会で若者は割を食うとかいいますが、そんなの嘘っぱちじゃないかと。
若者が少ないぶん、少し目立てば年上の先輩方が色々と面倒を見て下さいます。僕らは高齢化社会という名の、過去に例を見ない「メンター充実社会」に生きているのです。
これはもう、先輩方に甘えさせてもらうしかない。成長して偉くなったら恩返ししましょう。メンターの皆さん気力体力が充実していますから長生きしてくれるでしょう。
あの研究会の場に、学生はもとより20代が僕一人ですよ。もったいなさすぎる。世の中には若者が入っていける場はまだまだあるはず。メンターを見つけて引き上げてもらいましょう。
高齢化社会は若者を応援してくれるメンターがたくさんいる社会です。しかもみなさんが日本の高度成長を支えたスーパーな人たちです。こんな時代に若者でいられるって最高じゃないですか。貧乏クジ世代とか言ってる場合じゃないですよ。
メンターを探しに繰り出そうじゃありませんか。
2012年4月30日月曜日
2012年4月28日土曜日
「相対化」の言葉を求めてー山本七平『空気の研究』を読むー
本書の歴史的意義は、「空気」が発生するメカニズムを、「対立概 念で対象を把握することの排除」に見た点にある。すなわち、本来 相対的に検討すべき複数の事象のうち、ひとつを絶対的な存在へと あがめ奉り、その他を全面的に排除するということである。
この指摘を見て、私が咄嗟に想起したのは、現在の原発をめぐる論 議である。原子力には、「一瞬で多数の人々に致命的なダメージを 与える恐怖の技術」という側面がある一方で、「低コストのクリー ンエネルギー」という側面もある。どちらかを絶対視し、一方の見 方を排除したときに、原発問題をめぐる「空気」が生まれる。いま 日本は空気に支配されようとしているのではないか。
山本は本書のなかで以下のように述べる。
「どのように絶対化しているように見える言葉でも相対化されうる し、相対化されねばならない。」
「いわば、人間が口にする言葉には『絶対』といえる言葉は皆無な のであって、人が口にする命題はすべて、対立概念で把握できるし 、把握しなければならないのである。」
「そうしないと、人は、言葉を支配できず、逆に、言葉に支配され て自由を失い、そのためその言葉が把握できなくなってしまうから である。」
これ以上の説明は不要だろう。いまの日本に最も必要なのは、相対 化の言葉たちだ。いま日本人がこの本を読まないで、いつ読めとい うのだろう。
この指摘を見て、私が咄嗟に想起したのは、現在の原発をめぐる論
山本は本書のなかで以下のように述べる。
「どのように絶対化しているように見える言葉でも相対化されうる
「いわば、人間が口にする言葉には『絶対』といえる言葉は皆無な
「そうしないと、人は、言葉を支配できず、逆に、言葉に支配され
これ以上の説明は不要だろう。いまの日本に最も必要なのは、相対
アンケートは教員の宝なのである
人生初授業アンケートをとってみた
質問は以下の5項目です。
1.【選択】授業の内容はわかりやすかったか
2.【選択】授業はおもしろかったか
3.【記述】授業の改善点
4.【記述】授業の良い点
5.【記述】その他、要望、質問、批判など
1と2の選択問題は4段階評価にしました。
3〜5の記述問題は、回答を必須にしています。
授業に来た学生さん全員に回答してもらいました(記名式)。
回収数は23件です。
アンケート結果は以下のとおりです。
授業の内容はわかりやすかったか
授業はおもしろかったか
★「わかりやすい」点は評価されてますが、「おもしろい」への評価はやや低いようです。
学生さんのレベルに対して、難易度が低いのかもしれません。注意したいと思います。授業の改善点
【形式面】
・学生席にある授業モニターをつかってほしい
★Macが学生席のモニターに反応しないので情報処理科に問い合わせます。もし改善できない場合はWindowsで授業して使えるようにします。
・授業のスピードが早い
★次回からスピードについて確認しながら授業します。
・スライドをウェブにアップしてほしい
★次回からアップします。
・授業内容をまとめたプリントがほしい
★次回から配布します。
・スクリーンの周りの照明を暗くしてほしい
★次回から暗くします。
・スライドの文字が小さい
★次回から大きくします。
【内容面】
・スライドを見せるだけでなく学生に何かさせると良い
・内容が抽象的なので事例や演習をしたほうがよい
・たとえを増やしてほしい
・たとえが微妙
★全体的にたとえを増やしながら微妙なたとえを減らします。
授業の良い点
【形式面】
・口頭の説明とスライドの視覚的効果がうまく噛み合っている
・わかりにくい言葉を絵をつかって話す
・参加型授業なので飽きない
・ユーモアがあって聞いてて楽しい
★授業は楽しんでもらうことがいちばんだと思っています。これからも話し方やスライドのつくり方、授業の進め方を工夫していきたいと思います。
【内容面】
・現実社会での統計の意義について触れているのでわかりやすい・イメージしやすいものを例えに出している
・あらゆる視点から統計を説明しようとしている
・数式などをわかりやすく説明している
★なぜ統計を学ぶことが重要なのか、なぜ統計がおもしろいのかを色々な角度から説明しようとしています。その点を評価してもらえているようでよかったです。
・少しでもわかりやすいように授業をしようとしている
・授業を生徒と作っていこうとしている
・先生が親しみやすい
・明るい雰囲気の授業なので授業に来やすい
★授業は学生さんとのコミュニケーションなので、できる限り学生さんを巻き込んだ授業をしたいと思っています。内容面でも形式面でも学生さんを引きつけた上で、演習や発言などで積極的にコミットしてもらえるように雰囲気をつくっていきたいと思います。
その他、要望、質問、批判など
【形式面】
・話を聞いているだけだと疲れてしまうのでやることがほしい
・数字を混じえた説明もしてほしい。簡単な計算が体験できるだけで違う
★次回から演習を入れます。
【内容面】
・深い内容がわかって面白いと感じる学生もいると思うのでもう少し難易度を上げてほしい
★演習を通じて本格的な統計分析の内容に入って行けるようにします。
・戦艦大和は大戦初期からあります(※僕が授業中に「大和は第二次大戦の後半に完成した」といってしまいました)
★すみませんでした。次回授業で訂正します。以後このような間違いがないように気をつけます。
【その他】
・授業中に飲み物を飲むのは良くない。
★喉が渇いて話せなくなってしまうのでこれは認めてもらえないでしょうか?
・いつも眠くてすみません。つまらないということではないんです。いつものことなんです。
★OKです。僕もずっと起きていたくなるような授業にできるようにがんばります。
アンケートをやらない先生は何を考えてるのか
授業のスピードや難易度面など、自分が気づかない問題点がいっぱい出てきました。すべて改善したいと思います。アンケートをとっていない先生方は、どれだけ自分が見えないニーズを無視しながら授業をしているかを自覚するべきです。本当に勉強になりました。
授業改善に役立てるといえば、学生さんはアンケートはしっかり書いてくれます。僕も授業終了時間の5分前からアンケートを書き始めてもらいましたが、全員が授業時間後まで書き続けてくれました。すごく有りがたかったです。アンケートはずーっと大事にとっておきたいと思います。
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